専門教育プログラムの概要
「専門分野での高度な知識と技術に加え、選択した専門領域の研究に必要な知識を習得し、
各専門領域における教育・臨床・研究を通して、将来のリーダーを育成する」
医療に限らず技術を身につけた者はすべて、その知識・技術の研鑽に努める義務を負うが、自身の持つ技量を後進に伝えるという責任をも併せ持つ。
特に医療の分野ではその職種・職域の発展のためには豊かな人間性を持ち、臨床力・研究力・指導力を備えた人材を育てていくことが必須である。
生涯教育制度の目的の一つである「次世代を担う人材を発掘し、その育成を行う」ための制度の最終段階にあたる専門教育プログラムについては、眼科学の各専門分野に特化した高度な知識及び技術を有する視能訓練士を育成することを目標に準備を進める。
対象
基礎教育プログラム修了者
履修期間
特に設けない
教育内容と受講方法
専門教育プログラムは、専門教育プログラムⅠ、専門教育プログラムⅡ(視能検査学・光学・眼鏡、視能訓練学、視能障害学)、専門教育プログラムⅢで構成される。
プログラムは、専門教育プログラムⅠ→Ⅱの順序で受講する。Ⅲの順番は問わない。
1)専門教育プログラムⅠ(2日間)
①臨床心理学
②視覚生理学Ⅰ(視能検査学に必要な内容)
③視覚生理学Ⅱ(眼鏡・光学に必要な内容)
④視覚生理学Ⅲ(視能訓練学に必要な内容)
⑤視覚生理学Ⅳ(視能障害学に必要な内容)
⑥視覚情報処理(脳科学)
⑦心理物理学
⑧研究の進め方と医学論文の作成
⑨医療統計学
⑩修了試験(6割以上正答)
2)専門教育プログラムⅡ
<視能検査学>(3日間)
①他覚的屈折検査
②前眼部検査
③眼底検査
④超音波検査・眼軸長検査
⑤画像診断検査
⑥電気生理学検査
⑦調節・コントラスト・グレア検査
⑧視野検査
⑨色覚検査
⑩修了試験(6割以上正答,専門視能訓練士を目指すものは選択した専門領域の試験は8割以上正答)
<光学・眼鏡>(2日間)
①眼鏡
②眼鏡処方検査
③コンタクトレンズ
④眼内レンズ・屈折矯正手術
⑤修了試験(6割以上正答,専門視能訓練士を目指すものは選択した専門領域の試験は8割以上正答)
<視能訓練学>(3日間)
①視覚発達
②視覚生理学(統合系)
③視覚生理学(出力系)
④視覚認知学
⑤視能訓練学各論Ⅱ(斜視検査)
⑥視能訓練学総論Ⅰ(弱視 感受性)
⑦視能訓練学各論Ⅰ(弱視視能訓練)
⑧斜視の臨床的特徴と観血治療
⑨視能訓練学各論Ⅱ(斜視視能訓練)
⑩修了試験(6割以上正答,専門視能訓練士を目指すものは選択した専門領域の試験は8割以上正答)
<視能障害学>(3日間)
①ロービジョン総説
②ロービジョンと視覚科学
③ロービジョンケアの計画設定およびQOL
④ロービジョンに必要な眼光学
⑤視機能評価と行動とその評価①
⑥視機能評価と行動とその評価②
⑦ロービジョンエイドの特徴と選定の実際①
⑧ロービジョンエイドの特徴と選定の実際②
⑨福祉制度・日常生活移動と歩行
⑩疾患とロービジョンケア
⑪小児のロービジョンケア就学・教育
⑫就労とロービジョンケア
⑬高齢者とロービジョンケア
⑭ロービジョンケアの展望
⑮修了試験(6割以上正答,専門視能訓練士を目指すものは選択した専門領域の試験は8割以上正答)
3)専門教育プログラムⅢ(2日間)
①医療安全管理
②チーム医療
③コミュニケーション学
④教育学・マネージメント学
⑤医療行政・医療経済
①受講方法
・専門教育プログラムⅠの後、Ⅱを受講する
・Ⅲの受講順は問わない
②開催日程
専門教育プログラムⅠ |
2日間(日・祝) |
専門教育プログラムⅡ |
4領域各2〜3日間(土・日・祝) |
専門教育プログラムⅢ |
WEB講義(オンデマンド方式) |
③開催日・開催地
開催日、開催地などはJACOニュース、協会ホームページ、メールあるいは協会からの郵便物にて別途案内する
単位の取得と管理
1)専門教育プログラムⅠ、専門教育プログラムⅡ(各4領域)、専門教育プログラムⅢの履修ごとに、合否にかかわらず5単位取得できる。
2)取得した単位は、認定視能訓練士および専任教員の更新に使用できる。
専門教育プログラムの修了申請と修了証の交付手続き
1)専門教育プログラムⅠ、Ⅱそれぞれ修了試験を受け6割以上正答した者を、専門教育プログラム修了者とする
(ただし、専門視能訓練士を目指すものは、選択した専門領域の試験は8割以上正答すること)
2)合否は、会員管理システム生涯教育履修状況確認画面にて行なう
3)専門教育プログラムの修了は履修者の自己申請により、理事会の承認をもってなされる
①専門教育プログラムの修了手続きは、協会所定の専門教育プログラム修了申請書を提出する
②協会は専門教育プログラム修了申請書を受領し、理事会承認後に専門教育プログラム修了証を会員に授与する
申請期間
毎年4月1日~5月31日 10月1日~11月30日の2期間
受講費
受講費は改定することがある
専門教育プログラムⅠ |
15,000円(2日間) |
専門教育プログラムⅡ |
15,000円(2日間)、22,000円(3日間) |
専門教育プログラムⅢ |
7,500円(オンデマンド講習) |
聴講について
専門教育プログラム修了者が聴講を希望した場合は受け入れ可能な場合に限り、専門Ⅰ 5,000円、専門 Ⅱ 7,000円 、専門 Ⅲ 3,000円の参加費をもって認めることとする。但し、未受講のプログラムは聴講できない。
また生涯教育制度未登録者が聴講を希望した場合は、1日30,000円の参加費をもって認めることとする。